変電所のお話-その3-

今回は受電した次の設備、断路器の解説です。

断路器というのは大雑把に言えばスイッチです。この後解説する遮断器はブレーカーを指します。(ホント大雑把です)
前回のおさらいも含め上信電鉄上州福島駅近くの福島変電所で見てみましょう。
電力会社からの高圧送電線は、変電所近くの鉄塔を経由して変電所へ引き込まれています。

受電部分をアップで見ると、左上から3本ずつ2回線の高圧送電線が変電所施設に入っていて、前回のお話通りです。ちなみに中小私鉄でも、基幹となる変電所は2回線受電が通常です。

更にアップにしてみると、受電した箇所から下へ電線が伸び、長めの碍子に接続されています。イマイチ撮影角度が悪いですが、次の碍子から先がよくみるとコードではなく、棒状になっているのが分かるかと思います。これが断路器、つまりスイッチです。

これは変電所内の機器を改修したり保守したりするとき、この遮断器を「切」にすれば電気がこなくなり作業をする事ができるというわけです。断路器はナイフスイッチを想像して頂いて結構です。
下の写真はJR東海の原変電所です。画角が悪いですが、左の受電部の次に遮断器が来ています。

3本セットで来た電線、それぞれに断路器があります。赤い丸印の中にある棒状の部分がスイッチの役目を果たしています。下の写真では断路器の架台に四角い箱が付いているのがわかるかとおもいますが、ここに操作機器が入っていて、そこから出ている棒がスイッチ棒を動かす様になってます。
下の写真は高圧用では無く、き電用断路器ですが真ん中の棒がくるりと回れば上と下の線が繋がるのがイメージできると思います。
福島変電所、原変電所ともにこのイメージです。

下の写真も断路器ですが、こちらは矢印の先端にある丸穴へディスコン棒をさして引っ張ると回路を「切」とできる構造です。

まとめ・・・
3本セット2回線の後には断路器がある
です。
3本線は三相交流の電線そのもなので、断路器も1セットあたり3個、つまり2回線受電では6個必要になります。
模型に目をやると、トミックスの変電所では白素材F-2のこのパーツがそれらしいと思われます。元のヘッポコ変電所にあったこの部品は折れてしまいましたので新設変電所の受電部には設置します。

-つづく-