鉄コレ東急3600シリーズ-その3-

鉄コレ東急3600シリーズの最後は「東京急行電鉄3600系2両セ
ット」です。
今回のセットにあるデハ3601-クハ3671という編成は実在しませ
んでしたが、番号違いでデハ3608-クハ3772という編成はありま
した。こどもの国線専用車ですが、クハは緑色プレスドアでまさにセ
ット内容そのものです。この編成は1975年頃1年弱続きました。
並び
その後プレスドアのままこどもの国色になり2年程活躍し、さらにドア
小窓化が行われて4年程活躍しました。緑色時代も含め、こどもの国
ステッカーを貼ればそれらしくなります。
田園都市線開業当初の2連基本時代には3600-3760(3770)と
言う編成もあったので、TKKステッカーに貼替えてしまえばそのまま
遊べます。
全金車体のデハ3601は本家なので勿論このままでもOKです。弘南
へ譲渡された時CPはD2Nへ載せ替えられてますが、東急末期では
C-1000が艤装されてます。
3601
▲ナンバーの大きさやマークの位置など気になりますが
こちらはセットの相棒クハ3671で、クハ3760形と3770形は同一車
体です。電装品が1500V仕様か600V仕様のちがいだけで、全線昇
圧後は同一形式と考えられます。
ドアについては当初プレスドアでしたが、1977~78年頃にドア交換
が実施され、監獄窓と言われる小窓になり、鉄コレでは弘南クハ3773
がそのタイプとなっています。
3761
▲東急マークにプレスドアは1972~78年まで
そして、大きさですが全高、全長共にGMの方が1ミリ程度長いですが
走らせてしまえば全く気になりません。
実際も車高がガチャガチャ編成ありましたし、混結も行けそうです。
高さ
▲左GM右鉄コレ
製品のまま行けるのは・・・
東急デハ3601→デハ3601,02,07,08とデハ3472
東急クハ3671→クハ3671~75,クハ3772~75
1976年以降3608,3772はこどもの国塗装
1978年以降クハは小窓化
っと、なります。
3472
▲同一車体のデハ3472
要改造車についてのまとめとして、
弘南モハ3601→塗り替え、前面の貫通化で上記デハ3601と同じ
弘南クハ3773→塗り替え、1978年以降で上記クハ3671と同じで
すが、クハは幌枠の有無に注意
豊橋モ1731→塗り替え、方向幕撤去、台車交換、屋根の改造でデハ
3553
豊橋ク2731→塗り替え、方向幕撤去、屋根も改造でデハ3554
埋込式ライト大で3554、小にするとデハ3601になる
っと、結構いじり手ありますが、緑色に塗って走らせてしまえばそれら
しくなります。
伊豆
▲GMクモハ11を緑と伊豆急色にしたなんちゃって3600バージョン
そして、ニコイチで出来る車種ですが、サハ3250,3360の2形式が
主になります。
サハ3250は平妻、ドア窓大、末期はノーマルドアなので、車体は弘南
モハ3601や豊橋ク2731の妻側切継で完成します。屋根上はガラベ
ンを1個追加になります。
サハ3250
▲サハ3250  1991年撮影
サハ3360は車番限定で、3365が切妻、ドア窓小なので、弘南クハ
に豊橋モ1731の屋根切継、3366はコレの屋根が丸屋根になるバー
ジョンです。屋根上はガラベンを1個追加です。3365の車体で屋根
上を中央部にランボード2列と箱形ベンチレータでサハ3364になりま
す。
弘南クハ3773に豊橋モ1731の屋根を乗せて張上げ屋根にすると
末期のデハ3801、運転台も潰すとデハ3802になります。屋根上は
中央部にランボード2列と箱形ベンチレータです。
3800形は3801,02とも十和田観光へ譲渡され廃車になりました。
3811
▲3811は元デハ3802
ニコイチ改造は解説がややこしくなりましたが、改造される方はどうぞ。
最後に一般的な編成ですが、
3600-3760(3760)田都2連時代(TKK標記)
3600-3600-3600-3850 田都末期
3600-3600-3850 譲渡前目蒲末期
が全金車デハの編成でした。
ヘッポコは小学校1年~6年まで旗の台まで通っていて、大岡山駅で
意味もなく下車して目蒲線に3600か3800が来ると走って乗り換え
ちゃうくらい好きでした。7260の冷房車も好きでしたが・・・
3600は田園都市線時代にも数回乗っていて、今回とても魅力的な
鉄コレに感激しています。
若干訂正です・・・
3600は車輪によってはプレート車輪もありました。
弘南
▲クハ3672はスポークでした
今回も長々お読み頂きありがとうございました。

鉄コレ東急3600シリーズ-その2-

鉄コレ東急3600シリーズの整理2日目は豊鉄です。鉄コレ「豊橋鉄
道1730形2両セット」に入っているのはモ1731-ク2731の2両で、
ヘッポコは現車を一度も見た事がないため今回は東急化への改造を
中心にまとめてみます。
モ1731は元デハ3553で周りの車両がドア交換されている中、この
車両はプレスドアのまま豊橋へ譲渡となりました。
鉄コレのライトは全く豊鉄仕様で、東急時代は埋込式ではなく取付式
1灯のヘッドライトでした。貫通扉の方向幕も豊鉄仕様で当然東急時
代にはありません。
台車についてもコチラのモ1731は豊鉄で交換されています。そして
東急時代のベンチレータは5個でピッチも異なりちょっと一筋縄ではい
きません・・・
モ1731
▲末期はプレスドアで緑色車体
こちらはセットの相棒ク2731で、元デハ3554です。デハ3553と
3554はペアを組んでいて、こちらの3554は中間に入っていました。
3553がプレスドアのままだったのに対し、こちらは緑色時代にドア交
換もされてその後豊鉄へ譲渡されました。
東急時代のライトは埋込大型ライトで、弘南クハ3773のライトで屋
根をパンタ付きとして貫通扉の方向幕を削れば東急時代になります。
ク2731
▲東急化には弘南クハ3773のライトが必要です
そして、デハ3554の車体は厳密に言うと、パンタ作用空気配管が
運転台脇に露出配管となっているため他の3600形とは若干異なり
またまた一筋縄ではいきません。
3550形の台車は川車1400という台車で、ク2731の台車がオリジ
ナルに近いです。モ1731の方もこの台車にしてライトを交換すれば
東急時代に近づきます。
台車
鉄コレなのになによりもこの2両が優れているのは、屋根形状の違い
が表現されている点です。
車体そのものは17m車で3600形と同一ですが、デハ3553の方は
切妻で、デハ3554は丸屋根の平妻でこの辺はしっかりと作り分けさ
れています。
妻
▲左の3553は切妻に対し右の3554は平屋根です
この平妻、切妻が曲者で、ノーシルノーヘッダのデハ3508などは全
長が違う以外にも妻面が丸妻だったりするため作る事が出来ません。
ちなみに、3500形、3650形は全長16.2mで3600形は17m車体
となっています。
並び
▲張り上げ屋根車体はGMキットから改造の方が楽です
デハ3553を除く3600シリーズの妻面はほぼこの写真の様な感じ
です。貫通扉は薄いペールグレーでグンゼの#56に白を混ぜた色が
近いです。この色は現在も貫通渡り板に使用されています。
貫通扉
▲おそらくサハだと思います 1987年撮影
次回は鉄コレ「東急3600系」と改造出来る車種についてです。
長々お読み頂きありがとうございました。

鉄コレ東急3600シリーズ-その1-

東急3600形をベースにした鉄コレが相次いで発売され、さらに本家
の東急3600形も出たので、バリエーションの面で色々いじれそうに
なってきました。
3600形の生い立ち等はネットでも色々出ているようなので省略して、
鉄コレ製品群の整理をしようと思い発売順でまとめてみました。
鉄コレ「弘南鉄道3600系2両セット」に入っているのはモハ3601-
クハ3773の2両で末期にはクハ3773の前にクハ3672をたした3
両編成だったようです。
3601
▲鉄コレ弘南モハ3601
実車では前面貫通扉は埋められて、昇降ステップも海、山両側に付
けられたり側板に縦樋が追加されたり色々変化しています。
ヘッポコが弘南へ行った時には既に運用から外れていて、元東急の
3400系等と共に捨ててありました。
弘南3601
▲弘南鉄道モハ3601 1996年撮影
鉄コレの床下については、旧型国電一般タイプといった感じの機器で
CPもAK-3の様なモノが付いてますが、実車ではD2Nが艤装されて
いました。
d2n
▲初期の3600形は殆どがD2Nで車輪はスポーク車輪
模型でも車輪はプラスポークを履いてます。ちょっとこれでは可哀想
なので、先日zuppeさん、つかささんとペアハンへ行った時ペアハンの
スポーク車輪を購入したのでコチラを履かせる予定です。
台車
模型の屋根上でヒューズ箱の様なモノが付いちゃってますが、あれは
避雷器で実物はウマに載った四角い箱です。過剰表現になっちゃっ
ているので、GMのキットから切り出したいです。
避雷器
当然、非貫通のデハ3600は東急には存在していないため、東急仕
様にする場合は貫通扉を開ける事になりますが、お手軽にタヴァサ
の東急サッシに付属している幌枠を付けちゃって中間に組み込むの
が手っ取り早いです。
デハ3600のうち、全金属更新車体新製は3601,02,07,08の4
両と、これらと同一車体だったデハ3472です。
セットの相棒となったクハ3773です。Hゴムは東急にいる早いウチか
ら黒Hゴムのようで、弘南現車も製品も黒そのままです。
幌枠は若干ゴツイ感じにも思えますが、東急仕様に戻す際は少し削
り込んだ方が良いです。縦樋が表現されていないのが救いで、クハ
は緑に塗ってしまえば比較的簡単に東急仕様になりそうです。
クハ3773
▲鉄コレクハ3773
床下で目立つのは「蓄電池箱」ことバッテリーケースです。東急3000
系列ではクハ、サハに艤装されたバッテリーケースが特徴となります。
昔の車両はバッテリー無くても走りましたが、今の電車はバッテリー
が上がると走れません・・・
BT
▲模型には付いてないので付けてあげたいです
クハ3773-クハ3672の連結面です。ジャンパー栓受けの形状や
幌枠などは弘南仕様に改造されています。
連結面
▲右がクハ3773で東急時代よりゴツイ幌枠です
クハはタネ車のクハ3770の他、同形態のクハ3670にもなり3772
~3775と3671~3675にすることができ、小窓更新後でも幌枠が
ついていたのは3773で、3775は最後まで幌付きでした。
3774は時期によって幌枠を付けたりしてましたが、譲渡前には撤去
されています。
クハ3670の方では、3671が末期まで幌枠付きで、3673が時期に
よって幌枠付きのようでした。
本家のページからリンクしている田奈写真館さんに詳しい写真が沢山
出ていますのでご覧下さいませ。
しかし同じフィルムのコマにある弘南をみていると、貨物輸送はとっく
に終わっているのに、当時はまだ貨物輸送でりんごを出荷して居るよ
うな様相が残っていました。
ワラ
▲左の木箱?がいい感じです