京王渋谷隧道

モジュールにしたい情景はいくつかありますが、道路工事中の他はトンネルの情景が好きで、コレも作りたいと思っている場所が何カ所かあります。その中でもお気に入りのトンネルは井の頭線の神泉駅付近のトンネルです。

ちなみに、隧道とはトンネルのことで、「ずいどう」と読みます。鉄道の申請書類では以前はそのまま「隧道」と書いていましたが、1980年頃からは「ずい道」になり、2000年(平成12年)以降の申請にはずい道という名称は「トンネル」に改称されています。

井の頭線渋谷隧道

渋谷を出る東急線と京王線は渋谷付近でトンネルをくぐります。特に京王井の頭線の渋谷隧道は、馬蹄形式の単線並列で断面も小さくとてもワクワクします。

このトンネルは渋谷駅の先端から続いていて、出口は次の神泉駅手前になります。何度か修復工事が行われていて、今はトンネル上部を鋼製アングル材で補強をされています。

神泉駅は、これまたこのままホーム中程から、神泉隧道の構造物になり吉祥寺方向へもトンネルをすすむようになります。

渋谷隧道は道玄坂の台地を突っ切るトンネルで、神泉駅付近での土被りは1mありません。坑口は、地形を生かしたモノではなく、構造物としてボックスを形成しています。

トンネルの上は何か機械が乗っかっているほか、京王関連会社のコインパーキングになっています。その先は、民家の下を通っています。

私鉄が似合いそうなトンネルにあこがれます。

原宿団地高架水槽

コロナ禍であまり出かけられませんが、ヘッポコ工場長の家からほど近いところに、特徴的な給水塔があって前々から気になっていたので散歩がてら見に行ってきました。

高架水槽(給水塔)

1960年代後半から1970年代前半に建設された団地内に水を供給するため、高いところに水槽を建設し各戸への給水を行う施設です。給水は位置エネルギーを利用しているため、谷底にある建物へも容易に給水できますが、現在では給水技術が発達したため団地でもこのような水槽を設ける必要がありません。

原宿団地高架水槽

かつては国道1号線の渋滞名所、原宿の交差点近くにある団地に高架水槽がありました。水槽は目立つので、ココを目指しながら近づくと、厳重に管理された立入禁止の看板が目にはいりました。水道事業設備なので管理者は神奈川県になっています。東急コミュニティーは管理業務を委託されているモノと思われます。

下から見上げるとUFOが刺さっているような感じで、上海の東方明珠電視塔にも見えます。横浜の上海?

基礎の部分を見てみたかったのですが、よく見えませんでした。給水用と思われるパイプが沢山でています。


銘板がありました。昭和46年竣工と言うことで50年前の水槽になります。

昭和な団地を再現するにはこの設備があった方が良さそうです。GMの公団住宅などがまさにそれです。高架水槽については、国内メーカーからはでていませんが、海外製キットでは給水塔として発売されています。

安全側線レールを購入してみた

安全側線レール PL541-15-S140-SY

TOMIXの安全側線レールを購入してみました。色々なモノが入っていて実際はセットになっています。セット内容は安全側線に必要な安全側線レール2本(乗越ポイント左)、C280-15×2本、S72.5×2本、車止め×2個、ダミーポイントモーター2個、ダミーポイントモーター台2個、その他ランナーパーツのアクセサリーが入っていますが、それぞれ見ていくことにします。


安全側線とは

正面衝突や合流接触を避ける設備で、2列車のうちどちらか片方をわざと脱線させたり砂利盛りに突っ込ませて最悪の事態を回避するための側線です。

ただし、そもそも止まる意思のない列車で駅間最高速度で進行してくるモノに対しては無力です。オーバーランや流転に対して衝突を回避させるモノです。コチラも参考にご笑覧ください。

安全側線レールセット内容

安全側線レール(乗越分岐器)

一番の目玉となる安全側線レールこと、乗越分岐器(のりこしぶんぎき:ポイント)でコレは左分岐となるポイントで、プロトタイプは枕木が明るい茶色の合成枕木を使用した現代タイプの乗越分岐器です。今後右カーブが本線になるポイントも発売予定になっています。

ポイントであってポイントでないのが乗越分岐器で、模型ではトングレールはダミーで動かない構造です。右側のトングレールは通常のものですが、実物の場合左側のトングレールは本線レールに覆い被さる構造になっていますが、模型ではさすがにそこまでの再現はなく、棒状の塊になっています。

実物はこんな感じですが、実物のトングレール部分は可動します。模型では車両を載せて分岐できないので、その機能はカットしているようです。

クロッシング部も独特の形状をしています。この通り、模型でもココから分岐させて車両の留置に使うことはできません。あくまで飾りのポイントになります。ガードレールがちょっと短いのが残念です。

横取り装置としても利用可能

実際は乗越分岐器ではありませんが、箱の裏にはダミー渡り線として、使用例が載っています。保線車用の渡り線のことを指しています。

ダミー渡り線とはこんなかんじです。保線基地のそばにこのように配置すれば完成です。本線から保線基地へのポイントとして使用しても模型なら「まぁよし」と言う感じです。

発売予定の右分岐安全側線レールは↓コチラになります。


付属レール

付属するレールはC280-15とS72.5が付属していますが、レール部分は錆を表現したプラレールのため通電走行させることはできません。

付属アクセサリー

ダミーポイントモーター(電気転てつ機)のほかアクセサリーは、枕木積み車止め、過走式車止め、安全側線緊急防護装置などが入っています。

特に印象にあるのはこの海外製っぽい過走式車止めです。設置が容易でありながら、衝突時の本来の性能が十分に発揮できるため、仮設の車止めとしても用いられ、多くの私鉄でも終端部分に採用されています。現代の私鉄終端駅にはピッタリの車止めです。

どう見てもコレです。色を塗って安全側線ではなく、終端駅に設置してみたいです。

安全側線レールでも新線建設区間を演出すると,過走式車止めもこのように使えます。

安全側線緊急防護装置などはコチラの記事をご覧ください。近々安全側線についてまとめる予定です。