横須賀線に2箇所残る第四種踏切
第四種踏切とは
踏切には第一種(第一種は甲と乙の2種類)から第四種まで5種類分類があり、第四種踏切とは警報機も遮断機もない踏切を指します。安全装置は何もなく危険ではあるものの、模型味あふれる踏切です。
踏切の種類についてはまたいずれ解説することとして、横須賀線の模型味あふれる第四種踏切についてご紹介します。
山の根踏切
逗子駅~東逗子駅間にある山の根踏切で、逗子留置線の中を横断する踏切です。ヘッポコ工場長が甲種輸送を撮影するときに利用する踏切です。
踏切には遮断機どころか、赤色灯が点滅する警報機すらありません。踏切警標のほかは「踏切注意 とまれ!」の注意喚起の看板があるだけです。
踏切は、専用線+横須賀線本線2線+留置線4線と7線を跨ぐかなり長い踏切です。反対側も「ふみきり注意 とまれ!」の看板がデーンっと真ん中に鎮座しています。
踏切名称の山の根はこの辺りの地名になります。
子供連れで渡るには、21世紀の現代ではとても危険な踏切です。子供が覚えて1人で来てしまうととても心配です。
しかし、やはり2年前に事故が起きてしまいました。この辺に土地勘のある方ではなくイヤホンをしていたようで、本線があるとは思わなかったのでしょう。
その後、本線部分には注意喚起の看板とカラー舗装の工事が施工されました。上の写真と比べると、本線部分は目立つようになりました。
今は踏切の真ん中に逆三角形で大きく「止まれ」と看板がありますが、15年ほど前までは大きな注意看板は見当たりませんでした。
留置線部分には角材を敷き詰めただけの箇所も存在しています。
いつかは廃止される時が来るかもしれません
八幡第二踏切
コチラは本線ではなく、久里浜駅の先にある引上線の車止め付近に存在する第4種踏切です。山の根踏切と同じような「とまれ」の看板があります。
山の根踏切とは違い、ココは単線区間で踏切は1線を渡るだけの構造です。山の根踏切は車両通行止の人道踏切でしたが、コチラは自動車も通る踏切です。クルマの皆さんはちゃんと止まっていました。
踏切警標はちょっと痛みが来ています。
この踏切は引上線上にあたり、久里浜駅方向をみると踏切直ぐ脇に乗務員用の昇降台と停止位置目標があります。この停止位置目標には「11」と書かれているため、実際にはこの踏切まで車両が来ることはありません。
塗装が行われている形跡がなくかなりぼろぼろな状態でが、停止位置目標だけは新しいです。
反対側を見ると、やっつけ的な車止めがあります。踏切は引上線の過走余裕距離内に存在しています。
この部分が横須賀線の実質の終端部分になります。この車止めは仮設で、線路はココからまだ80m程先まで続いています。
以前はこの先にも行けるようになっていて車止めは見えませんでした。
コチラが本当の横須賀線の終端部分になります。早朝深夜帯に久里浜駅の留置線から出入庫する際、この引上線で車両が折り返します。その際かなりの時間踏切を遮断してしまいます。
首都圏では珍しい第四種踏切が横須賀線上に2箇所もありますが、いつか無くなる日が来るかもしれません。
山の根踏切は留置線側から渡り上り電車が来る時は特に速度も速く見えにくいので特に注意ですね。
数々の線路を警報器も無しに渡るのは神経を使いますね。
八幡第二踏切は引き上げ折り返し電車が直前まで迫ってくる姿は電車の大きさを改めて感じさせる迫力ポイントですね。
>マーボー堂師匠
上り電車はかなり怖いですよね。通る人はほとんど地元の人のようでよく左右を確認しています。
八幡第二踏切の方、車両が居るときに行ってみたいです。見られて師匠がうらやましいです。