変電所のお話-その4-

今回は遮断器についてのお話です。前回の断路器ですが、説明写真の文字スタンプが遮断器になっていたので修正しておきました。
遮断器は構成図でいうと断路器の隣です。前回のお話で大雑把に断路器はスイッチ、遮断器はブレーカーと書きましたが、変電所内で回路に何かあった場合や、送電先に異常が発生した場合この遮断器が動作して、回路をまさに遮断し変電所内の機器を保護します。遮断器には過電流継電器などが付加されています。

下の写真でV字型に碍子のついている機械が遮断器です。筒状の内部にはシリンダーの「ようなもの」が入っており、そのシリンダーを抜き差しすることによって回路を遮断します。SF6という絶縁性の高いガスを接点へ吹き付ける事により、高圧電気でもアークを引くことなく、瞬時に電気を切ることができます。

これも遮断器です。

さて、こちらの下の写真で機器構成を見ていきましょう。1回線受電の変電所ですが受電、断路器、遮断器と並んでいます。この変電所はJR西日本の本郷変電所です。

こちらも1回線受電ですが、構成図どおり並んでいるのがわかるかと思います。手前の大きな碍子は避雷器です。この変電所はJR西日本の倉敷変電所です。

1回線受電の場合でも通常は変電所内で2系統以上にわけるため、この場合は鉄柱で組んだやぐらに母線を渡しそこから分岐する構成をとります。
下の写真は何度も出てきているJR東海の原変電所です。こちらもこのように並んでいます。

模型を見てみましょう。説明書では碍子台と書かれている物がそれらしい形状をしています。碍子台というのは機器名称ではなく、部材名称だと思います。実物の多くは円筒形状のベースにブッシング(碍子)がついています。

こちらは先日関西へ行った際の山陽電鉄天満変電所にあった遮断器です。縦型の遮断器です。模型の変電所の部品はあまり自作せず、簡単にそれらしく見せるため、まぁこの辺を見比べてみてトミックスのはそのまま使用する事にします。

さて、受電のときに説明した地中配線変電所になっている東武鐘ヶ淵変電所を見てみますと、断路器や遮断器がまったく見当たりません。これらの機器はすべて写真右奥にあるキュービクルの中に収納されています。

近年は機器を小型化させても安全度や信頼度が向上しており、小型キュービクルに収めることができるようになりました。このキュービクル内の遮断器などは乾燥した空気を吹き付けるタイプと思われます。
外観の塗色は以前はグレー系統が殆どでしたが、平成12年頃からはクリーム系統の色が多く使用されるようになっています。塗色についてはこちらもご覧ください。
ところで、なぜ見えないこの中にそれらの機器が入っているのがわかるかというと、機器類を見ればわかる経験もありますが、下の写真にあるキュービクルの番号に秘密があります。

電気機器類についてはJIS規格でディバイスナンバーというのが指定されています。たとえば交流遮断器は52、断路器は89となっており、さらに直流電鉄変電所では受電ではRという記号をあわせています。
189R1は受電1系統の交流遮断器で受電側から最初の遮断器と言う事が読み取れます。興味のある方はこの辺はネットで調べてみてください。山陽の天満変電所の遮断器にも四角い箱の横に、52Gと書かれているのが分かると思います。
まとめとしては
断路器の次は遮断器
鉄則です。
そして、21世紀以降の変電所機器であれば
クリーム色に塗装
と、言う事です。
ちなみに、この遮断器は母線方式をとると2回線受電でも設置数は1個でも大丈夫なんです。当然例外もありますが、この辺は次回以降に。
変電所のお話その2に出てきた柿の木坂変電所の送電系統図で、「駒沢」というのは駒沢線の部分では無く、駒沢変電所を指す物のようで、バスターミナルさんから連絡がありました。
つづく

水島・瀬野への旅-後編-

タイトルにある目的は2日目ですでに達成してしまいました。3日目は姫路に向かい前々から乗りたかった山陽電車網干線へ向かいます。前の晩早く寝たので早朝から活動開始です。まずは広電から。

その後広島駅に向かい、朝のラッシュ時を観察します。一通り撮り終えたところで、新幹線に乗り姫路駅を目指します。

姫路駅で山陽電車に乗り換えます。地元のローソンで購入したスルッと関西のクーポンをカードに取り替えてもらいました。乗り放題の開始です。ちなみに、交換したのはスルッと関西2dayパスですが、このパスは4月から任意の2日間ではなく連続2日間に使用条件が変更となってしまいまして使い勝手が悪くなりました。最初に向かったのは前々から気になっていた飾磨車庫です。

施設も結構古い物が残っています。木造モルタルの信号扱い所がいい感じを出しています。

車窓からいつも気になっていたこの廃車体の物置を観察。

そしていよいよ網干線の初乗車で、終点山陽網干駅まで乗車します。この行き止まり駅の雰囲気を味わってきました。

復路は気になる箇所を降りながら観察です。

その後も姫路と明石を2往復程度乗車し、モーターカーの引き込み線を中心に線路観察です。

阪神電車も含めかなり乗りました。夜は大阪の常宿へ。
関西というか大阪は、誰も居なくなったテナントビルも入り口部分をライトアップしていたり、ネオン類もLEDをほとんどみかけず、なんとなく節電とはほど遠いイメージを感じました。

3日目は兵庫の山間部と京都が大雨だったようですが、ヘッポコは曇り男前回でして、4日目も雨の予報があたらず蒸し暑い曇り空でした。まずは自動化になってしまった梅田貨物駅前の踏切へ。

踏切小屋はネットフェンスで囲われていました。

梅田貨物駅前でめぼしいコンテナがないか観察。

懐かしのCABINコンテナが捨てられていました。トミックスのは最近再販しないのはライセンスの関係でしょうか・・・

新装大阪駅はなんか出来がちょっと中途半端にも見えました。

その後は模型屋めぐりを軽くして新幹線にて帰宅となりました。最後までお読み頂ありがとうございました。

水島・瀬野への旅-中編-

いよいよ目的の水島臨海鉄道に乗車です。倉敷市駅近くの跨線橋でキハ20の到着を待つと、やってきたのは水島色でちょっとガッカリ。

通勤、通学の時間帯で結構車内は混んでいましたが、一番前が空いていたので特等席へ。(室内の写真は復路に撮影)

窓側はヒーターが足下に邪魔するのも懐かしいです。片足載せて、頬杖ついて外を見るのが定番のスタイルです。

変速装置の「ぼやーん」と点く表示灯など懐かしさ満載です。

中間運転台のこの座席もある意味特等席です。

終点の三菱自工前駅に到着。

駅前の踏切から起点方を見ます。次回は線路をもう少し観察しようかと思ってます。5分ほどの折り返し時間で出発です。三菱自工前駅から乗車したのはヘッポコ工場長だけでした。

キハ20の復路は水島駅で下車して貨物を撮る予定でしたが、倉敷駅に停車していたのがDE10だったためスルーして、再び倉敷市駅を目指します。

今回は下見程度だったのでまた倉敷市駅に戻り、キハ20の出発を撮る事にしました。なぜか尾灯がついたまま走って行ってしまい、後撃ちみたいになってしまいました。

続いて西条駅をめざします。新倉敷駅から新幹線で三原駅へ。今のコンデジも慣れてきまして、このタイミングで通過の新幹線も撮れるようになりました。

三原駅から山陽本線で西条駅を目指します。やってきたのはカフェオレ色ですが、ドアが2ドアだったり3ドアだったりで並ぶ場所に苦労します。まぁ、待っていた乗客はヘッポコ工場長も含めて1両当たり4人くらいですが・・・

途中でカープ電車を撮ったりして・・・

西条駅に着くと、中線にチキが見えました。急いで先端へ向かいパチリ!

しばらく貨物列車なんかを眺めながらEF67の到着を待ちます。

今回は0番台が動いていなかっただけで無く、停止位置もずれて並びもしませんでした。最近趣味誌に時間なども詳しく出ているため、混んでいるかと思いましたが、100番台だったので誰も居ません。

夜行は体力勝負です。ちょっと行動がつらくなってきました。在来線と広電を乗り継ぎ、八丁堀近くの常宿へ向かいます。

賑やかな街です・・・

以前Osgさんに連れて行ってもらった店を忘れてしまいました・・・

この時期の広島は「小イワシ」が旬です。

夜行の疲れも出たため早めの就寝となりました。
-つづく-