贖いの印-三河島事故

45年前の今日、常磐線の三河島駅で三重衝突事故がおきました。詳細は省きますが、GWの後半ということで通勤客は少ないものの、行楽帰りの旅客が巻き添えとなり結果的に死者160人、負傷者も300人近く出す大惨事となりました。
この事故を契機に、常磐線には信号炎管、防護無線が整備され、国鉄全線にATSが設置されるようになり、ATSはその後民鉄にも普及するようになりました。
ats
この事故では、桜木町事故の教訓で活かされた「ドアコック」の明示が世間一般に知れ渡っていたため、旅客は勝手にコックを開放して線路に降りてしまいました。結果線路上の旅客は、事故の発生を知らずに最高速度で隣接線を走行してきた列車に次々と跳ねられ被害が拡大する事態となりました。
この時、乗務員が列車防護、旅客誘導などを適正に行っていない事が重要視され、現在の鉄道各社では年2回以上、列車防護訓練等を行う様、国で義務づけています。
事故時は「併発事故の防止」これを第一とし、何かあったら速やかに列車を停止させるというのが後に定着しました。
施設面でも安全側線に列車が突っ込んだ際、付近の信号が一斉に停止現示となるよう「ねずみ取り」が設置されました。現在何気なく見かける設備、施設の背景にはこの様な悲しい出来事が過去にありました。
torasaku
▲通称ねずみ取りとよばれる安全側線緊急防護装置.その後安全側線
のみならず、本線に隣接する車止めにも設けられるようになりました.

事故での犠牲者は事故現場から5~6分歩いたところにある、浄正寺に祀られています。
事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

103系の屋根

2両の103系は足かけ2ヶ月目にようやく竣工となりそうです。
早速、編成中の他の車両にも着手しました。
クハの屋根を見ていたんですが、クーラー脇のランボードが縞鋼板仕様
になっていて閉口しました。単なる屋根布になっていたはずなので、こ
れはGMの過剰表現と思われます。
サクサクっと色を塗ってしまおうと思いましたが、モールドを削ったり
でまたまた時間がかかりそうです。
103-09

贖いの印-桜木町事故

記憶に新しい福知山線の脱線事故は明日で事故から2年を迎えます。
その前日の今日、4/24は桜木町事故から56年目となり、記憶の中から
消えかけてる人も多いと思います。
事故の詳細は皆さんご存じと思いますが、死者は106名と福知山線の
事故とほぼ同じです。
「鉄道工学は事故から学ぶもの」と言う言葉があり、尊い人命と引換に
安全な今日の鉄道があり、それを私は趣味としています。
桜木町01
▲現在の事故現場付近.(厳密にはもう少し画面奥)
その後、要因の一つであるドアコックが明示されるようになりましたが
これが遠因で三河島事故では残念ながら悲劇となりました。
近年このドアコックをむやみにいじり、新幹線等を止めてしまう身勝手
な人達が居ますが、その理由を知ればそんなことはしないと思います。
ドアコック
▲操作すればすぐ乗務員に分かりますし、防犯カメラも至る所にあり
悪戯でいじれば確実に処罰されます.

慰霊碑は鶴見の総持寺に桜木観音として祀られてあり、普段はひっそり
としていますが今日は献花とお線香の煙が絶えることはありませんでした。
この桜木観音の前には、JR東日本横浜支社長名で御影石の石碑が置かれています。国鉄時代の事故ですがJRになっても、その職責の重大性をしっかり引き継がれているようです。
桜木観音1
▲鶴見総持寺の境内にある桜木観音
事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。