東横線初代5000系急行と折り返し設備

コチラは、東急初代5000系による急行5両編成で、貫通5両の編成になっています。急行列車は渋谷行きで祐天寺駅に差し掛かるところですが、背向の片渡り線がみえます。この渡り線は祐天寺行きがあった頃の名残です。3RAという入換信号機が写っています。
高架になってからも同じ位置に渡り線がありましたが、高架化されてからの渡り線は日比谷線内で事故が発生した場合、直通列車が行き場を失ったときの非常用折り返し設備でした。

▲伊藤忠興氏撮影.祐天寺駅.

コチラは5200系4両編成による渋谷行き急行列車です。後に見える跨線橋は新丸子駅で、右に無蓋車が沢山止まっているところは、かつて新丸子行きの折り返し列車が折り返していた引上線です。

▲伊藤忠興氏撮影.新丸子~武蔵小杉間.

高架前の新丸子駅です。渡り線と折り返し線が見えます。高架前の新丸子駅はかなり魅力的な駅でした。

左側の行き止まり線がかつての折り返し線です。有効長は80m程ありましたが、写真の時点で高架化工事のプレハブ事務所が設置され、有効長は50m程に短縮されています。

碑文谷工場【その2】

碑文谷工場にいる営団3000系

先日ご紹介した碑文谷工場に集結している営団3000系ですが、このまま東横線の乗務員習熟訓練にも使用されました。

▲左3044,右3062.伊藤忠興氏撮影.

3062の編成は方向幕が間に合わなかったのか、紙に回送と旧字体で書かれています。

伊藤忠興氏撮影

営団3000系習熟運転

日比谷線乗り入れ開業前に東横線の乗務員習熟訓練を兼ねて、営団3000系は東横線の各停運用に付いていました。方向幕は入っていないため、車掌台側に行き先をかいた手製サボを掲出しています。開業前の2週間ほど行われてました。

▲代官山駅にて.伊藤忠興氏撮影.

それから約50年後副都心線乗り入れを控えて営団7000系が地上渋谷駅に顔を出していたのは、何となくつながる物を感じます。

田園調布の街並み

田園調布の街並み

田園調布とは

田園調布とは言わずと知れた日本の高級住宅街で、いまでも著名人が多く居住しています。自然とできあがった住宅街ではなく、田園都市株式会社という今で言うデベロッパーが、これまた今話題の渋沢栄一らを発起人とし、海外の住宅街を真似て作られた街です。

田園調布駅

田園都市株式会社は鉄道敷設も予定していましたが、色々あって五島慶太を筆頭とした鉄道会社が旧目蒲線を開通させています。詳しくはググってください。
そのなかで街の入口として設けられたのが田園調布駅で、駅舎は開業当初から目蒲線のなかでは特異な意匠を施した駅舎が設置されました。現在は当時の駅舎が軽量鉄骨により復元されています。

かつての駅舎はこんな感じで、建物左側の樹木に隠れている細長い構造物以外はよく再現されています。何かの息抜きか、ダクトの類いと思われます。バス乗り場は当然ターミナルがなく、駅舎の左側にバス停と上屋が見えます。

現在の駅舎はオブジェ的な物で、2階は会議室として利用されてるそうですが一般への貸し出しは行う予定はないようです。2000年2月に完成を記念して一般開放されました。一番上の天窓は明かり取りのようです。

当時の航空写真などが飾られていました。

駅舎2階から見た風景。田園調布は高い建物が建てられないので見晴らしは良いです。

バルコニー部分です。上ることは出来ないです。

この頃は駅の商業施設はまだ工事中でした。

田園調布は坂の街でもあります。隣接するバスターミナルにも高低差があります。

駅構内には改札内からでも購入できる醍醐寿司という店舗が、開業当時から入店しています。個人店が駅構内に店舗を構えるのは当時の東急としてはかなり珍しいことでした。鎌倉駅の加藤売店に似ている感じです。

醍醐寿司本店はバス停の真ん前に構えており、利権に絡む大人の事情があったと思われます。

街並み

田園調布の街は放射状に広がる道路と、半円を描く接続道路で構成されています。放射状に広がる道路には銀杏が植えられていて、この時期はとても緑がきれいな景色になります。

放射状の道路を接続する半円の道路です。奥が見えなくなりプライバシーが守りやすくなったり、自動車の速度が出しにくくなると言うのがメッシュ式の区画整理と違うところです。この隣の道路に鳩山元首相の自宅なんかもあります。

そして、坂の街でもあるためアーティスティックなシーナリーが展開します。この場所はドラマなどでも登場する場所です。谷底の道路には、長い間沼部方面へ供給する水道管の本管が敷設されていました。右側に見える家のガレージ内にはスゴイオブジェがあります。15年以上前からあり、通るたびに気になっています。

多摩川の斜面へ向かってはこんな坂も存在します。

オッサレーな家が多いです。

この付近は自動車の乗り入れは居住者に限られています。とは言え、検問所などがあるわけではないので実質は進入しても取り締まる手立てはない感じです。

ジオコレで数寄屋造りの住宅とかでるとおもしろいです。この家の裏手辺りが長嶋元監督の自宅になります。

住むには一生縁の無い場所ですが、街並みはすばらしいです。個人宅を撮るのもアレですが、模型の参考にしたいです。