マルチプルタイタンパー【GM製模型の遊び方】

マルチプルタイタンパー

グリーンマックスことGMから一世を風靡して発売されたマルチプルタイタンパー(マルタイ:MTT)ですが、タダ走らせるだけではちょっと飽きてきた頃だと思われます。模型に有益となる知識をちょっとだけ書いてみます。

今回の記事では鉄道車両と同じようにマルタイにも編成の向きがあり、線路に載せるときの原則的な約束事を書いていきます。

結論から書くと、マルタイ本体側の運転台は原則として下り方向を向きます。以下解説を書いていきます。

マルチプルタイタンパーの役割

マルチプルタイタンパーとは、線路にある砂利を突き固め、ジャッキによりレール面の高さをそろえたり、砂利を突き固めることににより線路のクッション性をよくするための保線車両(保線機械)です。

マルチプルタイタンパーは、言い方が長いのでマルタイと略したり、現場ではアルファベット読みの略語MTTを更に略して「エムテー」などと呼ばれています。

プラッサー&トイラー 09-16CSM

GM製のマルタイはオーストリアにあるプラッサー&トイラー社製のマルタイがモデルになっています。その中でも09-16と言うタイプが製品化されています。プラッサーの工場はコチラをご覧ください。

最初の09は形式名でE231系などと同じ意味です。ハイフン以降の16は突き固めを行うツールというツメが16本あるという意味です。

枕木1丁当たり16本ツールが必要なため、32本だと枕木2丁分突きます。16は日本ではポピュラーなタイプです。

保線車の塗色は一昔前までどの事業者も黄色1色でしたが、近年は各社事業者のコーポレートカラーなどに合わせたカラフルなマルタイが増えています。コチラは相鉄のマルタイですが、後述する模型と同じくマテリアルワゴンを連結しています。

▲相鉄の09-16マルタイ.

マテリアルワゴン(後方台車)

マルタイ本体のほかに、運転台の様な車両がセットになっていますが、コチラはマテリアルワゴンと呼ばれる車両で、直訳すれば材料車両となります。欧州では車両1両ごとをワゴンと呼びます。

マテリアルワゴンは後方台車、検測台車などと呼ばれ、マルタイ作業後の線路の仕上がり(平面性、水平性)を検測する機能を搭載していたり、脱線時の復旧機材を搭載していたりします。マテリアルワゴンは、鉄道事業者によっては導入しない場合もあり、マルタイ本体部分1両だけ遊んでも問題ありません。

模型のは検測装置のほか、回送用運転台を装備しています。上の写真にある相鉄のマテリアルワゴンに似て居ます。床下の工具箱とかはオプションなので事業者によりことなります。

コチラはJR四国の09マルタイですが、マテリアワゴンは採用されていません。トップ画像にある東急のマルタイもマテリアルワゴンはなく、マルタイ本体だけで線路を走らせても問題ありません。

▲JR四国の09-16.

マルチプルタイタンパーの向き

モーターカーをはじめとする保線車は、特に気にせず載線できそうなイメージですが、マルタイは原則下り向きの決まり事があります。

マルタイには向きがあった!

モーターカーには転車台という、車体を反転する機能があるため、上り向き、下り向きと言う概念はありませんが、マルタイには向きがあります。

ズバリコレ。ワーキングディレクションつまり作業方向と矢印が書いてある通り、突き固め作業は一方通行となっています。

どこに書いてあるかと言うと赤丸の部分です。

コチラは東武の09-16マルタイですが、車体デザインにも青と赤の矢印で作業方向がデザインされています。右側が起点の下板橋側になります。

コチラはJR東日本保土ヶ谷基地にいる09-16で、コチラも車体デザインに矢印が用いられていて、写真手前側が神戸、久里浜方となります。

ちなみに、最後部と掲げられているのは、バラストレギュレータと編成を組んで帰路を走行してきたとき、コチラ側が最後部になっていたからです。前夜は保土ヶ谷より終点方で作業を行っていました。

しかし、冒頭の相鉄マルタイは右側が起点の横浜になり、上り方向が作業方向になっています。

下り方向を向かせる理由は、マルタイには、ジャッキでレールを持ち上げてそこに砕石を突き込む様な作業を行うため、物理的に作業方向がきまっていること。次に、コンピュータにキロ程と共に線路諸元(曲線半径や継ぎ目の位置)が入力されていてそれを起点側から足し算にした方が処理をしやすい、などが理由です。

下り方を向いている理由は鉄道事業者の考えによる部分もありますが、そもそも本支線が入り乱れている(西武など)ため起終点が反転している場合や、最初に導入したマルタイが上り方向を向いていたためそれに合わせたなどの理由が挙げられます。

09マルタイのデザイン

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GM整のマルタイは、前面はダイヤモンドカットデザインで窓が3枚あるタイプです。

同じ09-16シリーズでも、前面下部の視認性を向上させたこのようなデザインのマルタイもあります。キャビンの部分もある程度選べるため、鉄道事業者の要望で変更することができます。

西武鉄道に導入された新型の09-16マルタイもこのような形状です。

レイアウト上でマルタイを載せるとき、プロトタイプとなった路線にマルタイがいた場合は、どちら向きになっているか調べてから線路に配置するとよりリアルになります。

ニャジラその後【退院】

ニャジラ無事退院

このブログをご覧の方でネコが好きな方がどのくらい居るかわかりませんが、ニャジラのご報告です。

体温の40度超えが続いたため、入院を勧められたニャジラですが、6日間の入院治療により快方に向かい無事退院できました。クルマから降りた途端、「撫でて撫でて」と言わんばかりにお腹ごろんをしてくれました。

くしゃみが続き、鼻水に鼻血が混じる状態ですが、なんとか自宅治療になるレベルに下がってきています。家に入ってからも、窓際で自分のにおいのする場所にあがり、気持ちよさそうに昼寝していました。

この時はトータル7時間近く昼寝していました。とにかく寝ていてヘッポコ工場長も安心しました。長生きしてもらいたいです。

治療費のお値段はメン玉飛び出しそうです。天賞堂の東急7200系で6両編成が組めますが、猫エイズキャリアなので保険には入れません。とは言え、命の値段なのそんなことは言っていられません。

JR東日本215系【車内後編】

後編では、トイレなどのサニタリー付き車両とグリーン車の紹介です。

サハ215形車内

3、8号車を構成するサハ215形はトイレを備えているため、座席定員が少なくなっています。トイレ部分の仕切り付近には、車いすスペースが設置されているため1人掛け座席があります。

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サニタリーエリアの入口です。

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215系のトイレは豪華で、洋式のほか男性用小用と洗面台があり、新幹線並の装備です。

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洋式トイレの向かい側が、男性小用となっています。

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通勤車両にしてはかなり立派な作りですが、通勤客に男性が多いのを見越しての作りかと思われます。

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洗面台もあります。包装された石けんが備え付けられていますが、一人で使ったら持ち帰るわけにも行かず、このご時世ちょっと遠慮したいです。

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3、8号車に設けられたトイレタンクです。他の在来車両とトイレ位置が違うため、基地内での給排水をするときは特急が入線できる場所でないと作業ができなくなります。


サロ214形、サロ215形

グリーン車(G車)2階席は在来形の2階建てとさほど変わりません。

座席上にはエアコンの吹き出し口と読書灯がありますが、Suicaをタッチするリーダーがないのが特徴です。ライナーとして乗車する場合は、出入口に居る係員にSuicaグリーン券かグリーン料金券を提示してから乗車します。快速区間は車掌さんが検札で回ってきます。

1階席も在来G車と同様の作りです。

デッキレベルの座席も同じく在来G車と同等な作りです。

1階へ下りる階段は見慣れた曲線構成となっています。

デッキからの出入口。

サロ215形にはサニタリーエリアがあり、トイレと洗面台が設置されていますが、普通車のトイレと同じ作りになっています。

洗面台は普通車の洗面台より広い面積が取られています。G車には小用便器はありません。

運用日ではあと7日ほどで定期運用から退く215系について、乗車されたことのない方にも独特の雰囲気が味わっていただければと思い、この稿を終了します。